12/24、陽が暮れた頃、自転車置き場でタイヤに空気を入れていた。
ストレートネックで肩と首が痛いけど頑張ってタイヤに空気を入れていた。
ふと何気なく目を下ろす。
とそこには、自分が落としたと思われる自転車の「鍵」。
超ラッキー、メリーメリー。
今日はクリスマスイブだからね。
落としたといえども、無い無いと慌てる前に見つけるなんて運が良い。
2020年、色々とあったもんね。
コロナとか、コロナとか、そうコロナとか。
もう落とさないように、鍵をダウンジャケットのポケットに入れ、ポケットのチャックをシュッと閉めた。
タイヤに空気を入れ、空気入れを片付ける。
さあ、カラダも暖まった。
自転車に乗ってケーキを買いに行こう。
ポケットの中にあるさっきの「鍵」を握り手を出す。
その手の上にあったのは
「石」。
石?
「石」である。
直径2cmくらいの「石」である。
もう一度言う、
「石」である。
駐車場にあるような、石。
石、石、言い過ぎでGOOGLEで「石」と検索したら上位に表示されそう。
そう、「石」である。
自転車の鍵が落ちていたと思い、拾いポケットに入れたと思ったのは平たい自転車の「鍵」ではなく、
角張った隕石みたいな「ストーン」。
駅の自動改札でうっかりSuicaじゃなくて、Nanacoをタッチしてしまい
「ピンポーン!バタン!」
とは訳が違う。少なくとも大きさカタチは似ている。
「浅草駅に集合ね!」
と言われて浅草駅(つくばエクスプレス)に集合しちゃうのとはわけが違う。地下で繋がっている訳でもないのに延々と10分くらい歩かされるけど少なくとも名前は同じ。
小学生のころ、母親に「たまねぎ買ってきて」と言われ、
「にんにく」を買ってきたのとはわけが違う。なんとなく似ている。
エアスピネルとブラックスピネルくらい違う。名前が半分同じだけ。
いや石と鍵は遠すぎる。
渋谷駅のJRから東横線の乗り換えくらい遠い(あれ遠いよね)。
とうとう、そこまで老いたか、そう思った。
だって、自転車の鍵と石ころを間違えますか?
90歳のおじいちゃん、おばあちゃんでも間違わないだろ。
1歳の赤ん坊でも違いくらいはわかると思う。
犬だって間違わない。
手に持った時点で違うことくらい誰でもわかると思う。
ストレートネックのせいなのか。
恐るべしストレートネック。
いや、違う。いるんだ、まだいるんだ。
そうだ、聞いたことがある。ぼかぁ博識だから絵本でたくさん読んだことがある。
みなさん、いるんですよタヌキ。
まだ東京に。
追記:さっき聞いた話。住んでいるマンションの横にホントにタヌキ住んでるんだって。