気づくと減っているんです。
あんなにいたのに….
確かに全部同じような見た目をしているので
気づいたときにはいついなくなったのかわからない。
でも確実に減っている。
そう、スプーン。
スプーンも、ひとり、またひとりと減っていく日々に落ち落ちしてられないだろうね。
デザートスプーン:「新入りのあの子がいないよ…」
れんげ:「デザートスプーンなんざそんなもんさ…。俺ぐらいにならないとな」
そんな会話が聞こえてきそうだ。
スプーンの中でも特殊なのが計量スプーン。
家の中ではスプーンの中でも際立った存在の計量スプーン。
唯一無二の存在、計量スプーン。
その大さじが最近見当たらない。
確実にいない。
小さじはひとりで寂しそうにしている。
仕方がないので大さじがいない分、余分に働かせている。
いつもの倍は働いている。
大さじが1回で済むところを彼は2回。
かわいそうに。
それにしてもいつ家を出ていったのだろうか。
どうやって家から出ていったのだろうか。
それともアリエッティに盗まれたのだろうか。
返してくれ、アリエッティ。